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トリートメントについて
トリートメントはリンスやヘアコンディショナーとは違います
シャンプー後の髪のきしみを押さえるためにリンスやヘアコンディショナーをお使いの方も多いでしょう。シャンプーの後に髪がきしむのは、うろこ状のキューティクルが浮き上がってしまうからです。これをほっておくと髪の毛がぱさぱさになります。そこで、キューティクルを整えるために、髪の毛の表面に皮膜を作ってすべりをよくするのがリンスやヘアコンディショナーの役割です。
トリートメントは、さらに髪の毛内部にまで浸透し、油分や水分を補って髪の状態を内側から整えます。そのためトリートメントには、髪の毛にツヤや張りを与えてしなやかにする効果があるのです。
リンスとヘアコンディショナーは基本的には同じものです。髪のダメージを回復する力はリンスやヘアコンディショナーにはありません。最近ではリンスやヘアコンディショナーにも浸透効果のあるものが登場してきていますが、やはりトリートメントを使ったほうが髪の毛のダメージを回復できると考えておくといいでしょう。
毎日のケアにはリンスやヘアコンディショナーを使い、トリートメントで週に2、3回、髪の毛に栄養を与えるのがいいと思います。ただし、髪が傷んでいると感じたら、トリートメントを毎日続けて使ってみましょう。
トリートメントの注意点
トリートメント剤の付け過ぎに注意
「最近、髪の毛が傷んできているから、トリートメント剤をたっぷりつけて栄養を補給しよう」。
こんなふうに考えている方がいたら、ちょっと待ってください。栄養を補給するのはいいことですが、栄養を補給しすぎると肥満になるように、トリートメント剤をつけすぎると問題が起こることもあるのです。
トリートメント剤は髪に油分を補給してくれますが、トリートメント剤の油分の補給が必要なのは髪の毛だけです。せっかくシャンプーでしっかり洗った頭皮に余計な油分はつけないでください。トリートメント剤を頭皮に擦り込んだり伸ばしたりすると、余計な油分が毛穴をふさいでしまいます。こうなると頭皮に雑菌が繁殖したり、炎症を起こすこともあります。また、油分が過剰に摂取されるため、ニキビや吹き出物の原因にもなります。
トリートメント剤のつけすぎが良くないのは頭皮だけではなく髪も同様です。髪の毛の油分が多くなると日焼け(油焼け)などの原因になってしまいます。トリートメント剤は用量を守って使いましょう。
トリートメントで髪のダメージを修復
トリートメント剤を塗布する
トリートメント剤は毛先を中心に塗布していきます。ダメージを受けている部分は髪の根元よりも毛先のほうが多いからです。また、髪の根元にトリートメント剤を塗布すると髪が重くなりがちです。
シャンプーをしっかりすすいだら、毛束を軽くつかんで水分を絞ります。水分が多いとトリートメント剤の油分をはじいてしまいます。軽くタオルドライすればベターです。
トリートメント剤の用量を確認して手のひらに広げます。
キューティクルの隙間に浸透させるイメージで、押し込むように塗布していきます。この時力を入れて揉み込まないように。髪の短い方はつまむような感じで塗布していくといいでしょう。
トリートメント剤を髪全体にいきわたらせるために、目の粗いコームなどを使うのもいいでしょう。その場合コームは髪と直角に立てて、軽くとかしていきます。
トリートメント剤を浸透させる
トリートメント剤を塗布し終わったら、熱いお湯でぬらして絞ったタオルを髪に巻いて蒸しましょう。髪の毛は蒸されることでキューティクルが開いて、トリートメント剤が髪の毛の内部に浸透しやすくなります。
タオルをぬらすお湯は、できるだけ高い温度にし、ぬらした後はしっかり絞りましょう。蒸らす時間は5分間です。5分以上蒸らしても効果は変わりません。
蒸らしながら湯船に浸かれば体も温まり頭皮の血行も良くなります。湯船のお湯の蒸気でも蒸されるのでさらに効果的です。
トリートメント剤をすすぐ
5分間蒸らしてトリートメント剤が浸透したら流します。髪がパサついているのでトリートメント剤を残そうと、すすぎを軽く終わらせてしまう方がいますが、トリートメント剤のつけすぎと同じようにトラブルの原因となります。しっかりすすいでください。
では、すすぐのはどの程度までやればいいのかというと、指が通らなくなる一歩手前までが目安です。
なお、トリートメント剤をつけたのは髪の毛ですが、すすぐのは頭皮(地肌)です。髪を掻き分けながら頭皮(地肌)にシャワーを当てて流しましょう。トリートメント剤は自然と流れていきます。